久野 正和(MASAKAZU KUNO)
久野 正和
MASAKAZU KUNO
教授
kuno(at)waseda.jp
修士・博士論文指導教員
大学院授業担当教員
研究内容
言語学(特に統語論、意味論)、言語哲学、論理学、認識論を研究しています。具体的には、言語の知識とは何か、言語はどのような構造を持っているのか、何を知っていると人は言語を知っていると言えるのか、人はどのようにして言語の知識を獲得するのか、といった問題を考えています。また これらの問いにおける「言語」を「数学」や「科学」に置き換えた数学の哲学や科学哲学の分野にも深い関心を持っています。
大学院志望者へのメッセージ
大学院では学部までに身に着けた言語学上の知識(特に統語論、意味論に関する知識)を基礎の基礎まで解体し、一から再構築することを目指します。一見遠回りに思えるかしれませんが、そうすることで初めて自分が修得したと考えている理論的知識に対して、なぜそのような知識が成立しているのかを原理的に説明することが可能となり、同時にその過程で、これまで気づかなかった問題を発見し、それに対して真の説明を与えることが可能となるからです。具体的な指導可能範囲は、生成文法に基づく統語論、意味論です。
学部生へのメッセージ
大学とは学問が生まれ、育ち、伝えられる場です。学問と聞くと難解なイメージを抱くかもしれませんが、全ての学問の基礎は極めてシンプルで至極当然の原理や公理です。学問が難解に思えるのは、そういった単純な原理や公理を組み合わせることで、次々と新しい命題を導き出し、それらの新しい命題を再び原理や公理と組みわせることで、また別の命題の集合を生み出すという循環から生じる理論体系が複雑であるからに他なりません。逆に言えば、学問の成り立ちを知り、基礎から一歩ずつ順番に理解し、分からなくなったら分かるところまで戻って再確認することを常に実践出来れば、どんな学問でも修得することが出来ます。皆さんが正面から向き合い本気で取り組める学問分野と早く出会えることを願っています。