星 志乃さん

星 志乃さん

SHINO HOSHI

学年D4
研究テーマ19世紀イギリス小説における「障害」とケアの表象
研究キーワード英文学、ヴィクトリア朝、障害学、ジェンダー

主要論文

  1. 星志乃「エリザベス・ギャスケルの『ルース』における中産階級男性障害者の表象」、ギャスケル論集、33号、2023年、pp. 77-90.
  2. Hoshi, Shino. “Disease as an Ambivalent Device in Bleak House.” Essays on English Language and Literature, 51, 2022, pp. 11-26.
  3. Hoshi, Shino. “Tracing Female Empowerment in Gaskell’s Ruth and the Transcendence of the Victorian Female Ideal.” Bulletin of the Graduate School of Education of Waseda University, 27(2), 2020, pp. 221-238.

学会発表

  1. 星志乃「ギャスケルとジョージ・エリオットが描いたdisability」、日本ギャスケル協会第34回大会、日本赤十字看護大学広尾キャンパス、2022年10月1日。
  2. 星志乃「Victorian Life Writingにおける女性の職業表現―『シャーロット・ブロンテの生涯』と『メアリー・シーコール自伝』―」、早稲田大学英文学会・英語英文学会2021年度合同大会研究発表会、2021年11月27日。

受賞等

  1. 2023年10月
    日本ギャスケル協会奨励賞
  2. 2020年9月
    国際ロータリー財団第2530地区 地区補助金奨学生

主な経歴・職歴

  • 英語英文学科助手
    期間:2022年4月~2025年3月

研究費採択

  • 日本学術振興会 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援 「英国ヴィクトリア朝女性作家の小説における障害者と非障害者の連帯及びその心理的影響」

    採択年度:2022年度採択
    期間:2022年8月~2025年3月

留学経験

Victorian Studies MA, School of Arts, University of Leicester (United Kingdom)

期間:2020年9月~2021年9月

内容:主要なヴィクトリア朝の詩・小説・演劇の講読・批評(ブロンテ姉妹、チャールズ・ディケンズ、エリザベス・ギャスケル、ジョージ・エリオット、オスカー・ワイルド、クリスティーナ・ロセッティ、アルフレッド・テニスンなど)をし、授業では他の院生や教員とのディスカッションを通じて作品への理解を深めた。また、ヴィクトリア朝の社会的背景(経済、法令、階級、教育、娯楽、思想など)に関する一次資料や二次資料の講読や、19世紀英国に影響を与えた思想家たちの著作の講読(J. S. ミル、トマス・カーライル、ウィリアム・モリスなど)を行い、文学だけではなく、19世紀の英国の人々の価値観や社会規範、生活の様子など幅広く歴史的な知識について学んだ。さらに、文学作品における身体表象に関する講義を履修し、ヴィクトリア朝やエドワード朝の人々が身体についてどのように考えていたかを文学作品や歴史的史料、映像などを用いて学んだ。加えて、学術検索の仕方や引用文献の書き方、PowerPointの作成などのアカデミックスキルについて学んだ。

本研究科を受けるにあたっての受験対策

専門分野である19世紀イギリスを代表する文学作品を読み、それらの作品が文学史においてなぜ重要なのか、後世の文学作品にどのような影響を与えたのかを試験前までに確認しました。ヴィクトリア朝の小説は非常に長いのですべての作品を読むことは不可能ですが、邦訳も活用しながら可能な限り多くの作品を読みました。修士論文や博士論文で直接取り上げる予定のない作品も読んでおくと、大学院入学後にさまざまな研究書や論文を読む際に論旨が頭に入ってきやすくなりますし、自分の研究計画を立てる際にも役立ちます。また、読み切れなかった作品も、文学史上重要な作品に関しては作家名や出版年、あらすじなどを確認し、なぜ文学史に名を残しているのかを確認しました。加えて、文学はその作品が書かれた時代を映すものでもあるため、作品が執筆されたころの社会的・歴史的背景も勉強しました。

また、構造主義や精神分析、フェミニズム批評、マルクス主義批評などの文学理論に関する基礎知識について勉強しました。批評理論のキーワードについて、文学作品の例を挙げながら文章で説明できるように準備していました。

口頭諮問対策として、自分の研究計画を簡潔に口頭で答えられるよう準備しました。また、研究計画について少し深掘りするような質問が来ることも想定していくつか自分でQ&Aを作り、ノートにまとめていました。日本語でも英語でも回答できるように準備をしました。

英語の外部試験のスコアを取得するために、IELTSの過去問や問題集に取り組みました。私はスピーキングが苦手だったので、オンライン英会話を駆使して英語を話す機会を持つようにしていました。直前になると精神的に非常に追い詰められますし、出願書類の準備などで慌ただしくもなるため、余裕を持ったスケジュールでスコアを取得することをおすすめします。